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鳥居の向こう側

「序章」

某は時々想う。彼女と過ごした日々が夢だったのではないかと。でも彼女は確かに存在していたし、あの日々が夢ではないと想わせる物がある。それは、鈴だ。別れたあの日彼女が渡したものだ。だから、某は鈴を強く握りしめて、雨に打たれながら鳥居をくぐり強く願う。

ーもう一度彼女と会えますように。ー